窯を手に入れる
STEP.1 窯の種類と特徴を研究
陶芸窯には主に下記の4種類あります。
それぞれメリット・デメリットがありますのでまずは種類と特徴を研究してみてください。
それぞれメリット・デメリットがありますのでまずは種類と特徴を研究してみてください。
電気窯

電気窯の焼成の仕組みは?
炉内に張り巡らされた電熱線(ヒーター線)に電流が通ると電熱線が発熱します。電気窯は炎ではなくこの輻射熱で焼成します。
電気窯の種類は?
電源が100Vと200Vのタイプがあります。100Vのタイプは家庭のコンセントで直ぐに使用できますが、200Vのタイプは専用の電気配線が必要です。温度制御は、ほとんどの機種が全自動のマイコン付きで、操作は非常に簡単です。
電気窯の特徴は?
炎を基本的には使わないため非常に安全で、音は静かで、臭いや煙もありません。そのためほとんどの場所に設置できます。操作も簡単で初心者でも安心です。 もちろん焼成は、酸化や還元など自由自在に行えます。ただ残念なのは、他の窯と比較して若干費用がかかってしまいます…。
灯油窯

灯油窯の焼成の仕組みは?
窯の焚き口から炎を強制的に送風機(ファン)で送り込んで焼成します。灯油の供給量とファンの風力で温度を制御します。
灯油窯の種類は?
窯の構造には倒炎式、半倒炎式、直炎式があります。還元焼成の際に発生する煙を無くした無煙タイプや、薪の投入口がある穴窯タイプなどもあります。
灯油窯の特徴は?
焼成の仕組みと燃料(灯油は有機物を多く含む)などが原因で、他の窯と比べて均一性のある焼成が少しできにくい窯です。しかし、それがかえって趣のある作品の仕上がりとなり、多くの陶芸家に喜ばれています。また、電気配線やガス配管などの工事が不要で、焼成費用が安くすむため設置環境さえ整えば魅力的な窯です。
ガス窯

ガス窯の焼成の仕組みは?
窯の焚き口から炎を自然に(強制的に)送りこんで焼成します。ガス圧と空気量を調整する事で温度を制御します。
ガス窯の種類は?
窯の構造には倒炎式、半倒炎式、直炎式があります。燃料はプロパンガスと都市ガスの2種類あります。高価になりますが、全自動制御のガス窯もあります。
ガス窯の特徴は?
ガス窯は炎がきれいで発熱量が高いため、酸化炎や還元炎の操作が簡単にできます。また、燃料効率が良いので還元焼成でも煙が比較的少なく、低騒音ですので住宅地でも条件さえ合えば十分に設置が可能です。
薪窯

薪窯の焼成の仕組みは?
薪を燃焼させて焼成します。薪木は種類が豊富にあります。中でも、松は発熱量が高く、比較的に調達しやすく、自然降灰も良好なため、最も使用されます。
薪窯の種類は?
登り窯や穴窯など各陶磁器産地にはいろいろな種類の窯があります。
薪窯の特徴は?
やきものの醍醐味を最も味わえる窯ではないでしょうか。窯焚きも数日かかり、まさに窯との格闘です。しかし薪窯でしか生まれない神秘的な作品が作陶家を魅了します。しかし、薪窯を持つのは現実的には大変難しいかも知れません。